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2019年11月28日

認知症予防としての運動の重要性

認知症の予防手段として運動の重要性は以前から言われていました.

先日報告された朝田先生の論文においてその詳細が示されていたので,抜粋して報告いたします.

 

「2018年初頭にアメリカから軽度認知障害(mild cognitiveimpairment:MCI)についての新たなガイドラインが示されたので,その概要は4カ条に まとめられる.その中で注目されるのは,規則的な運動を週に2回程度,6カ月以上にわたって続ければ有効とする良質な報告が相当数存在する」

「運動の効用は,単純な脳血流促進ではなく,生活習慣病予防を介するという説では炎症 マーカーや血管内皮によい影響が及ぶとされる. また,最近では海馬の神経新生促進や海馬容積の増加という考えもある.このような運動がもつ効果の神経生物学的基盤として重要なのは,まず運動により神経栄養因子に加えて神経伝達物質と神経栄養因子の合成と放出の増加である.そして,これらによってシグナル伝達がなされる結果,ミトコンドリアでのエネルギー生成,endoplasmic reticulum蛋白生成に至る.こうして神経新生,血管新生,そして神経可塑性に影響すると考えられている」と述べています.

 

ものすごく簡単にかつ強引にまとまると,「運動により脳の栄養と神経伝達の因子が増え脳が活性化される」ことを示しています.

具体的な運動については,ウォー キング,太極拳,エルゴサイクリングなどが挙げられていました.

 

引用文献:朝田隆. (2018). 高齢者 (認知症の予防). The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine, 55(3), 224-226.

 

作業療法士:井上