「玄関を掃きましょうか」
「お膳を配りましょうか」
この言葉をたびたび語られる方がいる.
100歳をこえた今なお,現役の感覚が活きている.
もともと,割烹料理屋の女将.
女将としてお客様をもてなすという作業は,
やりがいや,生きがいという一言で表すと軽くなってしまう気がする.
100年を超えた人生において
生きる意味のひとつであったのではないだろうか
作業療法の目的に
「そのひとがやりたいこと,できるようになりたいこと,期待されていること」
これらができるように支援する.がある.
「最近,母のふらつきがひどくなっていて・・・」
両手でほうきを持っての掃除はバランス訓練にもなる.
本人の希望と家族の希望が重なったので
デイサービスの玄関の掃除を一緒に行った.
掃除しているときは真剣そのもの,いい表情をしていました.
掃除が終わったら,はぁはぁ息を切らしてはいたが満足げな表情でした.
誰かの役に立っていることを実感したのではないでしょうか
機能の向上ではなく生活の変容が大切.
やりたいことを やりたいと言えること
とても大事だと思う.
これは生活機能訓練特化型デイサービス南風での支援の一例です.
作業療法士:井上