大野城市南デイサービスセンター南風|生活機能訓練特化型デイサービス

デイサービスセンター南風ロゴ
(092)589-2311
大野城市南デイサービスセンター南風は明るく・楽しく・笑顔で・自己選択・自己決定!を目指す生活機能訓練特化型デイサービス

2020年1月22日

論文抄読(BPSDとQOLの関連性)

本日紹介するのは,BPSDに及ぼすQOLの影響についての論文です.

介護保険施設に入所している認知症高齢者の認知症の行動・心理症状(BPSD)に及ぼす生活の 質(QOL)の影響を明らかにするために,入所している認知症高齢者のADL,MMSE,NPI,QOLDを評価した結果,対象者517名,介護老人福祉施設200 名(38.7%),介護療養型医療施設91名(17.6%),介護老人保健施設226名(43.7%)で,平均年齢85.18±7.13 歳であった.NPIに関しては,介護療養型医療施設と介護老人保健施設では下位尺度の興奮が高く,介護老人福 祉施設では無為・無関心が高かった.NPIの各項目を目的変数とした重回帰分析においては,QOLDの対処困難 行動のコントロールは有意な抑制因子になっていたものが多かった.結論:NPIの各項目を目的変数とした重回 帰分析において,QOLDのいずれかの下位尺度と有意な関係がみられた.以上のことからQOLの維持向上に対 するケアがBPSDを緩和することが示唆された.

 

鈴木みずえ, 服部英幸, 福田耕嗣, 大城一, 猿原孝行, 古田良江,  金森雅夫. (2017). 介護保険施設に入所する認知症高齢者の BPSD に及ぼす生活の質 (QOL) の影響. 日本老年医学会雑誌, 54(3), 392-402.